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セメントの分類と歴史

  
(1) セメントの分類 セメントは以下のように2大別されます。
 (a)空気中においてのみ硬化する
気硬性セメント
 (b)空気中および水中で硬化する水硬性セメント
(2) セメントの使用開始とポルトランドセメントの発明 セメントを使用した最古の建造物はエジプトのピラミッドですから,セメントの出現は 5000 年前にさかのぼります。使用されたセメントは,石こうです。

その後古代のギリシアおよびローマの勃興により,消石灰火山灰を混ぜ,石材,煉瓦を積むモルタルの使用が盛んになり,その遺跡が各地に残っています。

その際火山灰については,ギリシア人はサントリン島から,またローマ人はベスビウス火山付近から採取していたようですが,火山灰の得られない地域では,陶器の破片などを用いており,これがセメント発明の発端になったということです。

1756年,粘土分の多い石灰石を焼くと水硬性のあることが発見され,続いて,フランス,アメリカでこの種のセメントが作られました。

1842年,イギリスの煉瓦工 J.Aspdin が今日のポルトランドセメントの製法を発明し,特許を得ました。これが優れた水硬性を示し,イギリスの Portland 島より算出する Portland Stone の色とよく似ていることから,
Portland Cement と名付けられました。

その後,この製法はドイツを経由して,全欧州〜アメリカへと伝わりました。

ポルトランドセメントの発達に伴い,そのクリンカーを主体とし,これに高炉スラグ,火山灰,ケイ酸質混合材を混合した混合ポルトランドセメント,スラグセメントなどの混合セメントが作られ,普通ポルトランドセメントと並んで広く普及しています。

また,1907年頃から,アルミナセメントが研究され,早期高強度,耐硫酸塩性の高耐火性アルミナセメントも作られています。

さらに,最近では,エコセメントも作られています。
(3) 日本での状況 日本には,明治5年に東京深川に大蔵省セメント製造所が作られ,明治31年にはポルトランドセメントの規格が設定されました。

日本のセメント工業は石灰石,セメント用粘土などに恵まれていることもあり,戦後順調に生産量を伸ばし,昭和 40 年には西ドイツを,昭和 48 年にはアメリカを抜いて,ソ連に次ぐ世界第2位の生産国になりました。

しかし,最近ではバブル破綻後に生産量が減少し,セメント会社も合併を繰り返し,生き残りに必死です。 
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