直線上に配置

ハス
スイレン
びわ湖風車
(琵琶湖の周辺(5))
(平成13年7月22日,平成18年7月8日,平成19年7月22日撮影



琵琶湖の草津市烏丸(からすま)半島横に,ハスの群生地があります。例年初夏にきれいに咲くこの花を見に,連日多くの人が訪れています。

また,近くにある植物園草津市立水生植物公園みずの森では,
ハスとよく似たスイレンの花が咲いています。

最近この植物園横に,大きな風力発電用風車が設置されました
    

草津夢風車:

平成13年6月に設置され,『
くさつ夢風車』と名付けられた,この風車は,ドイツ製です。
胴部の高さは60m,風車の直径は70mで,国内最大級だそうです。
(下にある乗用車が小さく見えます。)

風速3m/s以上で回転し,発電量は
1,500KWとのことです。

風力発電では,風車がゆっくり回転すると,その回転が複数のギヤによって,より速められ,発電機を高速回転させます。そのことにより,発電が生じます。

なお,風速25m/s以上では,自動的に回転が停止するようになっています。
















ハス群生地全景 : 群生地は毎年広がっているようです。

 ハス群生地の景観の一部です。広さは11.5 ha(平成15年時点,甲子園球場の3.0倍)あり,全景はとても写真に入りきりません。極楽浄土というのはこういう感じでしょうか?

例年の開花時期は7月〜8月で,毎日多くの人が観賞に訪れています。
ハスは,朝早くに開花し,夕方にはしぼんでしまいます。また,花の命は4日ほどだそうです。
ハスの花が咲くとき音がするなどと言われますが,そういうことは無いそうです。

ハスの前で遊ぶカモの親子  
<平成19年7月撮影>

水生植物公園  水生植物公園は,平成18年に開園10周年を迎えました。
                             
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ハスとスイレンの花いろいろ
 (1)ハスの花
 ハス
Nelumboの原産地はインドで,約1億年前からあったとされています。

ハスの花は仏教では蓮華(レンゲ)と呼ばれ,仏陀(ブッダ)の生誕を飾った花とされています。
 水中から芽が出て開花するハスの花は神秘的で,そんなところが宗教的な花として取り入れられた理由のようです。

 (アジアの中で,とりわけインドでは,ハスが
生命発生の母胎とされ,重要視されているようです。)

 
ハスの名前は,花弁が落ちた後,中央のロウト型の花床(かしょう)にできる多数の大きな孔が蜂の巣状になり,蜂巣(ハチス)とよばれていたのが変化したと考えられています。

 
ハス科はハス1属だけからなり,地下茎は泥中を細長く伸びます(→これが蓮根(レンコン))。
 
また,ハスは座禅草と同じく
発熱植物であり,熱で虫をおびきよせるのだそうです。 
 
 花は通常一重で,八重咲きのものもありますが(以下の写真),種類は少ないようです。しかし,極端に八重化のすすんだハスがあり,これを多頭蓮といいます。その例は滋賀県守山市の大日池に咲く近江妙蓮と,金沢市の持妙院にある「妙蓮」です。これら妙連ではおしべ・めしべが無く種子ができないため,もっぱら地下茎(蓮根)での繁殖しかないようです。

白い花のハスです。
 


(2)スイレンの花
 
 スイレン:学名Nymphaeaは,水の妖精ニンフNymphに由来します。
また,スイレン(睡蓮)の名前は,花が昼に咲き,夜に閉じる(眠る)ことと,蓮(ハス)に形が似ていることによります。

 
スイレンは古代エジプトでは,花が朝に開き夕に閉じることや,放射状に広がる花姿から,「ナイルの青いハス」,「ナイルの花嫁」などと呼ばれ,神聖な花として,墳墓の壁画や神殿を飾っていたようです。
 また,ギリシア神話に登場するスイレンは,河や樹木などの精霊
ニンフが恋に破れた後の化身とされ,ヨーロッパには,深い森に住む妖精がスイレンの花に姿を変えるという伝説などがあるようです。

 以下の写真はは,たくさん咲いているスイレンの花の一部です。
スイレンは,長い歴史の中で観賞用としていろいろ改良されていて,いろんな色の花(世界的には数百種類)があるようです。
 
 
ハスとスイレンの違いの1つは葉の形で,ハスには切れ込みが無く,スイレンには有ります。
 その他,花のついている茎の発生場所が違うようです。
 (ハスは水中(根っこ)からじかに伸びているのに対し,スイレンは,そうではないようです)。

ジェイム・ブライドン レッドフレア
ダーウイン サー・ガラハッド
セントルイス  ペンシルベニア セントルイスゴールド

マンガラ・ウボン ピンク・パール
オールモスト・ブラック ニンフェア・コロラタ ディレクター・G.T.ムーア
ピンク・プラッター





 
オニバスパラグアイオニバス)です。
 南アメリカ〜中央アメリカ原産で,葉の裏や茎にはトゲが有ります。
 花は夜にならないと開かないそうですが,直径15〜30cmの大きさになるようです。
 これもスイレンの仲間です。

 葉の部分に板を敷くと,子供くらいは乗れそうです。

                                       
     <参考文献>
1. 「草津市立水生植物公園みずの森」パンフレット,1996,7 初版発行
2. 週間アサヒ百科/植物の世界」,1996.3.3,朝日新聞社 発行
3. 「週間花百科 Fleur(フルール)/はすと睡蓮」,1995.6.15,講談社 発行
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