伊庭の坂下し祭り
いばのさかくだしまつり
琵琶湖の周辺(18)
(平成15年5月4日,18年5月4日撮影)
<音声有り>
滋賀県東近江市能登川町の
伊庭
(いば)
地区
で毎年5月初旬に行われるこの
坂下し祭り
(さかくだし祭り)
は,
800年以上の歴史
を持ち,
近江の奇祭
の一つに数えられています。
繖山
(きぬがさやま)
の山頂にある
繖峰三
(さんぽうざん
)
神社
から麓の大鳥居まで,
角度のきつい岩場の斜面を,若者達が3基の「みこし(重量400〜500kg)」を(そりのように)引きずり下ろす神事
です。
急斜面には岩場の断崖絶壁が続いており,途中には高さ2〜3mもの大岩も有り,手に汗握る危険な見せ場が連続しています。
神社と大鳥居との標高差は170mですが距離は約500m有り,しかも難所続きの行程なので,みこしを3基とも下ろすのに3時間〜4時間かかります。
(伊庭の坂下し祭りは,県の無形民族文化財に指定されています。)
繖峰三
(さんぽうざん)
神社の標識
大鳥居のむこうは急な山の斜面ですが,れっきとした参道です。(山頂の本殿からここまで,みこしを引き下ろしてきます。)
坂下し祭りの説明がされています
<↑ 画像をクリックすると拡大します>
山頂の本堂前で,3基のみこしを下ろす前にお払いを受けています
。
若衆は,高校生以上30歳位までの男性です。
お払いが終わり,本堂前で餅(飴)のようなものがまかれています。
神主さんの先導で斜面を降りていきます。神主さんも足下が滑るので,慎重に足を運んでいます。
例えば,こんな
急斜面(
角度40〜50°
位)
を,神主さんを先導に,みこしを引き下ろしていきます。
斜面は,容易には登れ(下れ)ません。斜面の左右で,みこしの下りてくるのを待ちかまえます。
みこしの後ろでは2本のロープで引っ張っています。1台あたりの人数は20〜30人でしょうか。重いみこしを持ち上げ,引き下ろしていくときに,「よいとこせーのせっせ」というかけ声をかけ合い,協力し合って引き下ろして行きます。
<再生ボタンを押してください>
(音声あり)
こんな場所もありました。
(約2mの高さから,みこしを
ひきずり下ろします。)
(同じ場所で,別のみこしです。)
鳥居の下でみこしを皆が待ち構えます。笛や笙もなります。
子供たちは小学生だそうです
近くの公園のアセビの花
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