直線上に配置

神照寺
神照寺の萩

(秋の訪れ(a))
(琵琶湖の周辺(7))
(平成13年9月16日撮影
        

 滋賀県長浜市にある神照寺(じんしょうじ)では,9月7日から25日まで「萩祭り」が開催されているので,見てきました。

 このお寺は平安時代寛平7年(895年)宇多天皇の勅命により建立され,織田信長により焼失させられたものを,豊臣秀吉が再興したとされています。


 
興味深かったのは,見る方向によって,虎の目が動いたように見える掛け軸(これは逆遠近法による?とされます)や宝物殿の貴重な貯蔵品です。

 例えば宝物殿には,(a)国宝の「
金銀鍍透彫華籠(きんぎんと すかしぼり けこ)(→精巧な彫金技術と金メッキによる皿状物,(b)鎌倉時代作)や(c)笙,(d)不動明王の像 ; それから(e)徳川家康や豊臣秀吉の自画像を描いた掛け軸(これらは歴史の教科書によく出てきます)などが有りました。


神照寺は真言宗のお寺で,御本尊は大日如来です。 ←鳥居


参道の両側も萩の花がいっぱいでした。


  萩の木は,室町時代初代将軍 足利尊氏が弟の直義と和解のため訪れた時に植えられたと伝えられ,
13種,1,500株,20,000本が群生しています。また,萩の木は,赤色(紅紫色)と白色の2色があります。




  萩はマメ科ハギ属の落葉低木で,秋の七草の一つです。万葉集には萩の花を詠んだ歌が141首もあり,そのうち山上憶良の詠んだ以下の歌が有名です。
 
 「
萩の花尾花葛花なでしこの花女郎花また藤袴あさがほの花

    
「萩の花」:ハギ,「尾花」:ススキ,「葛花」:クズ,
     「なでしこの花」:ナデシコ,「女郎花」:オミナエシ, 「藤袴」:フジバカマ,
     「あさがほの花」:(a)朝に咲くきれいな花,(b)キキョウ・ムクゲなど


大正琴が演奏されていました。

照寺は織田信長の兵火にあい,後に豊臣秀吉により再興されました。華籠は,儀式の時にまく花をのせる器です。この華籠は銅盤を皿形にして,全面に宝相華唐草文(ほうそうげからくさもん)を透彫りなどで表し,金メッキや銀メッキを施しています。
金銀鍍透彫華籠
(きんぎんとすかしぼりけこ)



  
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